2013.03.03 Sun 03:01 |制作日誌
「大人女子のアニメタイム~夕餉」(原作 山田詠美/ 主演 中越典子)の主人公、美々は一緒に暮らす「男に食べさせる」ことに生きがいを感じる女性。そんな彼女の「勝負現場」となる1Kアパートのキッチンづくりにはスタッフ一同、力を注ぎました。高橋監督のイメージは「おままごとのような、カラフルでかわいいキッチン」。それを元に美術監督の中村千恵子さんがデザインしました。ここまでは通常通りですが、今回は美々のキッチンを実際のセットとしてつくり、実写撮影し、アニメーションの中で様々な形で使用しています。物語の設定と同じ1Kのアパートスタジオを借りて、2日限りのキッチンをつくりました(before & after が上の写真です)。「おままごとのようなキッチン」にはどのようなものが置かれているか?自分のお金をほとんど持たない美々がどのようにかわいいキッチンをつくれるか?スタッフで100円ショップをめぐったり、インテリア雑誌を見たり、My かわいいものを拠出したり、想像&妄想を膨らませつつできあがったのがこちらのキッチンです。セットづくりのために、いくつもの100円ショップを巡りましたが、本当にカラフルでかわいいものがいっぱい(しかも実用的)で、目移りしたり、買い過ぎてしまったり…。でも、美々のキッチンは元は男の1人暮らしの部屋につくったもの。なので、その雰囲気も残すよう心掛けました。3月10日(日)22:50~NHK BSプレミアムにて放送
curiouscope
2013.02.20 Wed 17:21 |制作日誌
写真は女優の中越典子さんと声優の浪川大輔さん
3月10日(日)22:50~NHK BSプレミアムにて放送
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原作 山田詠美/ 脚本 金春智子
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CAST
中越典子 (美々)
浪川大輔 (紘)
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持月玲依 (妹)
曽我部 雅久 (夫)
STAFF
アニメーション監督 高橋亨
キャラクターデザイン 西村貴世
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作画監督 松田芳明
色彩設計・色指定検査 木村聡子
美術監督 中村千恵子
撮影監督 小沢篤史
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音楽 川上 ミネ
音響効果 引地康文
編集 江崎 賢
録音 丸山輝幸
実写撮影 大石 英男
料理監修 鈴木ひとみ
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アニメーション・プロデューサー 松平高明
アニメーション制作担当 福元勇樹
アニメーション制作 プロダクション リード
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制作 NHKエンタープライズ
制作・著作 NHK/キュリオスコープ
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総合演出/ 菅原章五(キュリオスコープ)
プロデューサー/松井妙 苗代憲一郎(NEP)
制作統括 宮坂佳代子(NHK) 土橋圭介(NEP)
羽田まどか(NEP) 菅原花子(キュリオスコープ)
curiouscope
2013.02.12 Tue 01:21 |制作日誌
「大人女子のアニメタイム」は原作が小説なので、アニメーションのキャラクターはまっさらな状態から生み出します。 スタッフそれぞれ異なったイメージを抱いている中、どのようにアニメーションのキャラクターが生まれたか!何回かに分けてアップしたいと思います。
3月10日(日)、されるのが「大人女子のアニメタイム~夕餉」(原作 山田詠美/ 主演 中越典子/脚本 金春智子)。主人公の美々は20代後半。恵まれた結婚生活から逃げ出し、ある日に出会った清掃作業員と駆け落ち同然に暮らし始めます。「夕餉(ゆうげ)」はそんな美々が、彼との生活の中で自分の生きる意味を見出す物語です。世間一般にいうと不倫…そして日陰の身…そんな状況にある主人公=暗い、伏せ目がちな湿度の高いキャラクターを思い浮かべがちですが、「大人女子のアニメタイム」の美々は「あっけらかん」としたキャラクター。高橋亨監督がこだわったポイントです。もう一つのこだわりポイントは、少女マンガを意識したキャラクターにすること。少女マンガは大人の女性の誰もが一度はドキドキし、浸った経験があると思います。ふだんアニメ番組を見ない大人の女性がすんなりと物語の世界に入り込めるようなキャラクターを目指しました。キャラクターデザインの西村貴世さんによって、表情豊かな美々が生まれました。ヘアスタイル、目、くちびる、手、スタイル…女の子の「なりたい姿」を体現した美々。不倫という状況に身を置きながらも生きる実感を得ている高揚感や、不安にさいなれる胸騒ぎの表情など、多様な表情を見せる美々を通じて物語を楽しんでいただけると思います。もちろん、恋する大人の女の表情もいいです!演じるのは女優の中越典子さんです!!3月10日(日)22:50~NHK BSプレミアムにて放送
アニメーション制作はプロダクション リード
curiouscope
2013.02.11 Mon 02:04 |制作日誌
今回の「大人女子のアニメタイム」の3作品の原作は、山田詠美さん、角田光代さん、山本文緒さんの作品。皆さん直木賞作家であり、人気、実力共にトップの作家さんたちです。すぐれた短編小説の魅力は、何回読んでも新しい発見があったり、まるで自分の気持ちを言い当ててるような文章に出会えたりすることだと思います。その文章にまた会いたいがために、本を開くなんてことも。今回の3作品が収められている短編集はそういう言葉にあふれています。 「大人女子のアニメタイム」では、各原作の文体やリズムを最大限生かして脚本にし、主人公の語りで展開する構成になっています。ですので、アニメーション映像でドラマを楽しみつつ、短編小説を読んでいるようなとても個人的な時間を過ごせる番組を目指しています。この番組の隠しテーマは「主人公はもう一人のあなたかもしれない」。きっと、繰り返し見たくなる大好きな場面と大好きな言葉に出会えるはずです!
3月の日曜夜、3週連続NHK BSプレミアムにて放送!22時50~23時15分
「夕餉」 山田詠美 『風味絶佳』(文春文庫)所収 3月10日
「人生ベストテン」 角田光代『人生ベストテン』(講談社文庫)所収 3月17日
「どこかではないここ」 山本文緒 『プラナリア』(文春文庫)所収 3月24日
第1作「川面を滑る風」唯川恵『病む月』(集英社文庫)所収
2011年1月放送済
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