大人女子のアニメタイム アニメーションの新ジャンル「大人女子のアニメタイム」第2弾、2013年3月NHK BSプレミアムにて新作3本放送決定!「夕餉(ゆうげ)」 声 中越典子 原作 山田詠美 3月10日(日)夜 10:50〜11:15 「人生ベストテン」 声 中谷美紀 原作 角田光代 3月17日(日)夜 10:50〜11:15 「どこかではないここ」 声 木村多江 原作 山本 文緒 3月24日(日)夜 10:50〜11:15

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大人女子のアニメタイム/川面を滑る風

2011番組パンフレット(PDF 1.4MB)

Archive:2011年03月

アンパンマン

昨日の新聞にアンパンマンの歌が被災者や地震で心が縮こまっている子供や大人に勇気を与えているという記事がありました。ラジオで流れた「アンパンマンマーチ」に多くの反響が寄せられたそうです。

「そうだ うれしいんだ 生きるよろこび たとえ胸の傷がいたんでも…」。3,4歳向けのアニメの主題歌にしては含蓄のあるやなせたかしさんの歌詞。でも言葉が持つ強さや希望の響き、そして音楽が子供にも伝わるのだと思います。

今や大人気アニメのアンパンマンですが、35年以上前に絵本が出た時は子供の親からは不評だったそうです。自分の顔(アンパン)をひもじい人に差し出し食べさせるなんて気持ちわるい…と。でも子供からは大人気でどんどん広がっていったとか。私の娘もそうでしたが、子供はみ~んな4歳くらいまでアンパンマンを信じているみたいです。注射をするときに「アンパンマン助けてぇ~」と泣いてる子を目撃したこともあります。

お腹のたしにはならなくても、歌や音楽、漫画、小説、お笑い…そういうものが心を元気にしてくれるように感じます。

やなせたかし先生、アンパンマンたちからのメッセージは以下でご覧になれます。

http://anpanman.jp/etc/saigai_message.html

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静かな渋谷

渋谷との深いつきあいは高校以来、四半世紀以上に及びます。そのきらめき、猥雑さ、目にも耳にもいっぱいいっぱいの過剰な色と音…どれも長く馴染んできたものです。こんな渋谷を見たのは初めてです。四方八方から聞こえてくる音楽やアナウンスが消えました。ネオンや大型ビジョンからも色が消えました(写真の上左右には普段大音量でミュージックビデオや宣伝が流れています)。居酒屋の客引きのお兄さんたちも、通行人に声はかけず、静かにメニューを持っているだけ。多くのお店も閉まっていて、女子高生の華やぎもなくなりました。それでも人が多い渋谷です。それだけに足音や人の気配が強く感じられ、周囲の見知らぬ人たちと一種の連帯感のようなものを感じました。その静けさ、色のなさが今、日本が直面している悲しみの大きさを表している…。被災地が早く暖かくなりますように。

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地震

報道を見ていて、これが本当のことなのか、悪い夢であってほしいと願い続けています。被災された方々、孤立されている方々、安否のわからない方々が少しでも早く、暖かいものを食べ、ゆっくり眠れるよう祈るばかりです。私は渋谷の街中で揺れに遭いました。アスファルトの地面がうねり、まっすぐ立っていられなくなりました。電柱やビルが目の前でゆらゆら揺れ、倒れてきたらどこにも逃げようがない状態でした。直後は1時間ほど身内と連絡がとれず、一晩停電…それだけでも不安や不自由を感じたのに、被災地の方々は比べようのない恐怖や悲しみに直面していることを思うと、息苦しくなります。自然の猛威…。でも津波に巻き込まれ、2日間以上行方不明になりながらも助かった人たちのニュースを目にすると、人間の底知れぬ強さも感じます。もうだめかと思った時、家族の顔を思い出し「生きなきゃと思った」という生存者の声を聞きました。「生きなきゃ」の思いで1人でも多くの人が助かることを心より祈っています。

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過去を隠す女

テレビで映画「ゼロの焦点」を見ました。広末涼子さん、中谷美紀さん、木村多江さん、それぞれ、弱そうで芯の強い女、強くもろい女、優しく悲しい女を熱演していました。戦後の混乱期の昭和30年代、皆それぞれ夢を実現させようと一生懸命生きていただけなのに…松本清張さんの戦後ミステリーは本当に割り切れない悲しさとやりきれなさが描かれていて…この気持ちどうすればいいんだぁーという余韻が残ります。登場人物は皆フィクションなのはわかりつつ、あの時代、夢をかなえられず悲劇的な人生を送ってしまった人たちの分まで、生きないと…なんて感じてしまったりします。中谷美紀さんが演じた地元の名士夫人は大迫力でした。わなわな震える唇、笑顔の中の刺すような目つき、狂気に走る表情…自分の過去を隠すため、自分も周囲も破壊してしまう…。引き込まれました。

「大人女子のアニメタイム‐川面を滑る風」の主人公乃里子も人に言えない過去を持つ女。彼女もその過去故、精神のバランスを崩し、ある衝動に走りますが…この物語も「ゼロの焦点」と同じく金沢が舞台です。そして、「川面を滑る風」の方言指導を担当して下さった羽野敦子さんは、「ゼロの焦点」でも方言指導をされていました。色々共通項があって、うれしい…

大人女子のアニメタイムはNHKオンデマンドでご覧になれます。

http://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2010024562SA000/

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http://www.nhk.or.jp/css

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