2013.03.15 Fri 16:27 |制作日誌
「大人女子のアニメタイム~人生ベストテン」の主人公、鳩子を演じたのは女優の中谷美紀さん。予告編でも中谷さんが鳩子の役でナレーションをしていますので、放送やインターネットでお聞きになった方もいると思います。鳩子は40歳目前の独身キャリアウーマン。強がりvs 臆病、自虐vs乙女チック妄想、切なさvs滑稽の間を行き来しますが、この作品の見せ所はまさにそういう心の揺れにあります。中谷さんはそんな鳩子は、とても切なく、コミカルに演じてくれました。
アフレコの際、中谷さんは「声のお仕事は大好きなんです」と話していましたが、バリエーション豊かに、様々な等身大の鳩子を見せてくれました。職場でのクールめな鳩子、妄
想中のネジがはずれた鳩子、期待に浮き立つ鳩子、しっとり大人の鳩子、そして13才のハトコまで(超かわいいです!)まるで自分のことのように、あるいは親友のように感じてしまう…息を吹き込まれ、そんな愛おしいキャラクターになりました。
「大人女子のアニメタイム~人生ベストテン」
NHK BSプレミアム 3月17日(日) 22時50~23時15分
「大人女子のアニメタイム~人生ベストテン」の主人公、鳩子を演じたのは女優の中谷美紀さん。予告編でも中谷さんが鳩子の役でナレーションをしていますので、放送やインターネットでお聞きになった方もいると思います。
主人公は40歳目前の独身キャリアウーマン。強がりvs 臆病、自虐vs乙女チック妄想、切なさvs滑稽さ…など相対する感情の間を揺れ動く鳩子を見事に演じてくれました。
この作品のコメディポイントは、まさにそういうギャップの間で生まれています。
アフレコの際、中谷さんは「声のお仕事は大好きなんです」と話していました。職場でのクールめな鳩子、妄想中のネジがはずれた鳩子、初恋相手と再会し浮き立つ鳩子、しっとり大人の鳩子、そして13才のハトコ…等身大の姿を表現してくれました。鳩子をまるで自分のことのように、あるいは親友のように感じてしまう…息を吹き込まれ、そんな愛おしいキャラクターになりました。
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「大人女子のアニメタイム~人生ベストテン」は主人公の鳩子の40年の過去と現在が交差する物語。その半生はカラフルな背景美術によって、ワクワクに描かれています。40歳目前、独身、恋人なし、自称「ジミ」な鳩子の日常ですが、「だからこそ、ファンタジックな世界観を出したい」というのが三浦陽監督のコンセプト。美術監督の大野結香さんの元でその世界観が実現されました。まず色をいっぱい使う。鳩子の部屋や職場など日常的な背景にも紫やピンク、青など通常なありえない色が沢山!さらに「青」ひとつとっても、異なる「青」が何種類も使用され、その組み合わせによって明暗が表現されていて贅沢です(1つの色を加工して明暗を付ける手法とは異なります)。このような背景により、コミカルな場面や妄想場面がしっくり馴染み、おしゃれで一体感のある映像になっています。昨日の制作日誌とも共通しますが、「ありえないけど、アリ」な色使いです。そして大野さんがもう一つこだわったのは鳩子の思い出の風景。「鳩子の中で何倍にも美化された場面なので、思い切り美しく、キラキラに」と、つくられた背景の数々…皆さんの「あの時」の思い出の風景と重なるかもしれません!
ちなみに「大人女子のアニメタイム」のロゴもカラフル!
「大人女子のアニメタイム~人生ベストテン」
3月17日(日) NHK BS プレミアム
22時50~23時15分
予告動画+主演 中谷美紀さんインタビュー
curiouscope
2013.03.14 Thu 03:42 |制作日誌
「大人女子のアニメタイム~人生ベストテン」の主人公鳩子は、お金も社会的地位もあるけど、最近、弱気になりがち。独身のまま40歳を迎えることが大きな要因です。行動する前に何パターンもの「こう見られたい自分」を妄想するなど、心の中と見た目のギャップは大。そんな鳩子の心の中をコミカルに描いた場面はこの作品の大きな見どころです。上は作画監督の永作友克さんによる鳩子の「歓喜♡」の心模様(どういう状況かは放送で!)。目にも止まらぬ速さで腕が伸びたり、クネクネしたり、ありえないポーズの連続。「鳩子の感情をそのまま、体を大きく使ったハデな動きで、マンガチックに表現した」とのことです。作品中の数々の妄想シーンでも、鳩子の「理想の自分」をコミカルに、アニメならではの表現で見せています。
そんなありえないポーズや動きですが、気持ち的には「アリ!」と共感したりします。そう言えば、90年代末から人気を博した「アリーmyラブ」という米国ドラマの主人公も妄想癖の持ち主。いい男を見ると、舌がCGで50センチ位伸びるなど、こちらもありえないけど、気持ち的にはアリ。女子の妄想癖は世界共通?!「ありえないけど、アリ!」なのが、大人女子アニメ的表現なのかもしれません。
「大人女子のアニメタイム~人生ベストテン」
3月17日(日) NHK BS プレミアム
22時50~23時15分
予告動画+主演 中谷美紀さんインタビュー
curiouscope
2013.02.11 Mon 02:04 |制作日誌
今回の「大人女子のアニメタイム」の3作品の原作は、山田詠美さん、角田光代さん、山本文緒さんの作品。皆さん直木賞作家であり、人気、実力共にトップの作家さんたちです。すぐれた短編小説の魅力は、何回読んでも新しい発見があったり、まるで自分の気持ちを言い当ててるような文章に出会えたりすることだと思います。その文章にまた会いたいがために、本を開くなんてことも。今回の3作品が収められている短編集はそういう言葉にあふれています。 「大人女子のアニメタイム」では、各原作の文体やリズムを最大限生かして脚本にし、主人公の語りで展開する構成になっています。ですので、アニメーション映像でドラマを楽しみつつ、短編小説を読んでいるようなとても個人的な時間を過ごせる番組を目指しています。この番組の隠しテーマは「主人公はもう一人のあなたかもしれない」。きっと、繰り返し見たくなる大好きな場面と大好きな言葉に出会えるはずです!
3月の日曜夜、3週連続NHK BSプレミアムにて放送!22時50~23時15分
「夕餉」 山田詠美 『風味絶佳』(文春文庫)所収 3月10日
「人生ベストテン」 角田光代『人生ベストテン』(講談社文庫)所収 3月17日
「どこかではないここ」 山本文緒 『プラナリア』(文春文庫)所収 3月24日
第1作「川面を滑る風」唯川恵『病む月』(集英社文庫)所収
2011年1月放送済
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