大人女子のアニメタイム アニメーションの新ジャンル「大人女子のアニメタイム」第2弾、2013年3月NHK BSプレミアムにて新作3本放送決定!「夕餉(ゆうげ)」 声 中越典子 原作 山田詠美 3月10日(日)夜 10:50〜11:15 「人生ベストテン」 声 中谷美紀 原作 角田光代 3月17日(日)夜 10:50〜11:15 「どこかではないここ」 声 木村多江 原作 山本 文緒 3月24日(日)夜 10:50〜11:15

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大人女子のアニメタイム/川面を滑る風

2011番組パンフレット(PDF 1.4MB)

Tag:西原理恵子

毎日かあさん ザ・ムービー!

西原理恵子さん原作の「毎日かあさん」の映画を見ました。http://www.kaasan-movie.jp/ 西原さんの子育てやご家族の実話に基づいた連載漫画の映画化で、テレビアニメ化もしています。

子育て奮闘物語の側面はもちろんですが、夫婦や家族の危機に直面する女の物語としてよく描かれていて、見ごたえがありました。夫はアルコール依存症。何回も断酒宣言をしては破り、暴れ、罵倒し、家族をめ崩壊させtかねない。そんな夫と離婚しながらも、見捨てず、赦し、受け入れ、家族になる…そしてやっと家族になったとたんに夫がガンで死去。こう書くと、浪花節的な耐える薄幸な女の物語のように聞こえますが、そこがこの作品の違うところで、どなり、苦しみながらも、最後には笑い飛ばして受け入れてしまうんです。そこに圧倒的な強さと情の深さを感じます。漫画の「毎日かあさん」の1コマでも離婚した後に元夫に対して「一度好きになった人を嫌いになるのはむずかしい」と書いていますが、すごいなぁ…好きだったらからこそ、嫌いになるときは何倍ものパワーで憎む…てことの方が多そうな気がしますが。

20年来の西原理恵子ファンとして感じるのは、「笑ったもん勝ち」という強いテーマ。実はすごく難しいことだと思います。どん底のことをギャグに昇華する才能は圧倒的。

小泉今日子さんがたくましく、優しい女をカッよく演じていました。永瀬正敏さんの元夫(鴨ちゃん)役は、見事でした。本人がのりうつったのではないかと思う程、こんがらがっちゃった男の弱さ、優しさ、ペーソスが出ていました。

「大人女子のアニメタイム‐川面を滑る風」はNHKオンデマンドでご覧になれます。

http://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2010024562SA000/

意見、ご感想は以下までよろしくお願いします。

http://www.nhk.or.jp/css

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病む大人を読む

週末、勢いづいて2冊の本を読みました。1冊は「大人女子のアニメタイム‐川面を滑る風」の原作者の唯川恵さんの新作「テティスの逆鱗」。美容整形にはまる女たちが緩やかに狂気に陥っていく過程を恐ろしいほどリアルに描いています。もう1冊は故鴨志田穣さんの「酔いがさめたら、うちに帰ろう」、今映画も公開中です。鴨志田さん=鴨ちゃんは、漫画家の西原理恵子さんの元夫で(最後は一緒に暮らしましたが)、20年来西原理恵子さんの大ファンの私としては、鴨ちゃんは知人のような気がしてしまうのですが…こちらはアルコール依存症の闘病記を、閉鎖病棟の日々とそこで出会った面々のことを、ユーモラスかつ痛いほど切なく描いています。全く異なるタイプの作品ですが、美容整形にしても、アルコールにしても、各登場人物の心の満たされない部分、不安な部分に緩やかに入ってきたものが、しまいにはその人を支配してしまうという恐ろしさを感じました。心の隙間に入り込んでくるものは他にも沢山あります。それに支配されずうまく付き合うにはどうすればいいのか(アルコールだって、うまく付き合えば友にもなり得ますし)…。

「大人女子のアニメタイム‐川面を滑る風」の主人公、乃里子も心の空洞を埋めるため、自分の力では抑えきれない発作的な行動を繰り返します。彼女が救われるためにはどうすればいいのか…「見た後、ずっと考えてしまった」という感想を多くいただきました。

NHKオンデマンドで1回105円でご覧になれます。

http://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2010024223SC000/index.html

引き続きNHK「番組たまご」のアンケートへのご協力もよろしくお願いします!

http://www.nhk.or.jp/tamago/program/20110107_doc.html

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